不動産ニュース / リフォーム

2026/1/14

壁式工法のネガを逆手にリノベ/コスモスI

壁式工法のネガを消すため、高い天井をあえて下げてすっきりとした空間に。キッチン回りは黒を基調とすることでリビングと視覚的に空間を切り分けている
リビングと空間としてはつながっているが、適度な「こもり感」がある場所としてヌックを提案
2つの洋室は可動間仕切りで多様な空間として使えるように。間仕切りのレールは梁に埋め込み空間に余計な凹凸を出さないよう配慮。WICの扉と壁上部を半透過ガラスとして光が漏れるようにしている

 (株)コスモスイニシアはこのほど、既存マンション「クレサ用賀1号棟」(東京都世田谷区、総戸数35戸)のリノベーション住戸の販売を開始した。

 2025年秋から展開しているリノベーション物件のリブランドに沿った商品。デコラティブな目に見える豪華さではなく、普遍的な質感を重視した「タイムレスラグジュアリー」と、扉や壁で明確に空間を仕切らず、各空間を重ね合わせ、その間に「余白」を持たせることで、さまざまな使い方に対応する「オーバーラップ」をテーマに、新たな空間設計を提案しているのが特徴。

 「クレサ用賀」は、東急田園都市線「用賀」駅徒歩6分に立地する、鉄筋コンクリート造地上5階建てのマンション。1993年築。第一ホテルを運営していた(株)第一ホテルエンタープライズが分譲したもの。外廊下方式ながら、1フロア3戸としプライバシーを高めているのが特徴。従前の3LDK・約100平方メートルを、30~40歳代のパワーDINKSやパワーファミリーをターゲットとした2LDK+WIC+ヌックへリノベーションした。

 同物件は壁式工法のため、大幅な間取り変更はできなかったが、LDKと隣り合う和室を取り込み面積を30畳まで拡大。元和室の窓際にヌックを設けた。最上階で最大天井高が3,000mmと余裕がある反面、勾配天井かつ直床だったため二重床に変更し、天井もあえて2,700mmと高さを抑え天井カセットエアコンを設置。室内の凹凸(ノイズ)を極力なくし、すっきりとした空間に見せている。ヌック前の梁は床を上げたことでさらに低くなり、リビングの雰囲気を感じつつ、適度な「こもり感」を演出。ヌック自体は20cmほど床を上げ、キッチンやリビングにいる人と目線が合うようにしている。

 キッチンは廊下を取り込み面積を拡大。背面に大型のカウンターテーブルを設置。キッチンやカウンターの面材、天井塗装・床タイルなどを黒で統一し、ベージュ調でまとめたリビングと視覚的に各空間を間仕切り。フローリングも、廊下からの縦方向ではなく、横方向に張ることでそれぞれの空間を視覚的に際立たせている。キッチンの冷蔵庫置き場や家電置き場はリビングから見通せない場所にして、極力生活感が出ないよう配慮した。

 2つの洋室は収納をなくし、可能な限り整形に。2室の間は可動間仕切りとして、自由に空間を調整できるようにした。また、WICとの間の扉と壁上部は半透過のガラスとし、それぞれの空間からの光が抜けるように。同様に、廊下とリビング間の扉や洋室の引き戸もガラス戸としている。

 リノベーションは、12月下旬に竣工済み。販売価格は1億5,800万円。すでに購入希望者がいるという。

旧間取り
リノベーション後の間取り

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壁式鉄筋コンクリート構造(壁式鉄筋コンクリート造)

鉄筋コンクリート構造の一つ。この「壁式鉄筋コンクリート構造」は、「柱」「梁」を設けず、基本的に「壁」だけで荷重を支えるような鉄筋コンクリート構造である。

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