(財)不動産流通近代化センターは4日、創立30周年(11月1日)を記念した新事業開始を発表した。
具体的には、(1)不動産業者の「地域を元気に!マスター」の表彰、(2)「未来につながる不動産コンサルティング」を実現するための支援、(3)「不動産コンサルティング技能登録者」対象の専門資格者への無料電話相談サービスを実施する。
(1)は、地域における祭りの企画や商店街の活性化など、事業以外の分野において社会・地域貢献活動を行なっている不動産業者(個人)を対象に表彰するもの。同センターホームページより専門応募用紙・推薦状フォーマットをダウンロードのうえ、2名以上から推薦、応募があることが条件。活動が顕著と認められた人は「マスター」として表彰するほか、そのなかから特別賞も選出する。審査委員は作家・経済評論家の堺屋太一氏(委員長)、女優の冨士眞奈美氏、建築史家・建築家の藤森照信氏。
同センター教育事業部次長の真鍋茂彦氏は「各地域の名士と呼ばれる方々をなるべく多くご紹介したい」と述べた。
(2)は、不動産コンサルティング技能登録者(以下、コンサル登録者)、またはコンサル登録者を擁するもしくはコンサル登録者が関与する不動産業者が、「環境」「ストック活用」など、不動産コンサルティングを生かした新事業の企画構想や事業スキームを開示し、同センターで「コンサル登録者が活用可能なもの」「不動産業務の高度化に資するもの」と判断したものに賞金20万円を授与し表彰するもの。また、特に優れたものに対しては事業化支援金として100万円の支援を行なう(支援期限は決定通知から1年間)。
審査委員は明海大学不動産学部教授の中城康彦氏(委員長)ほか。
「さまざまなビジネスモデルを公開することで、同登録者にビジネスヒントや業務範囲の拡大の参考としてもらうことが目的」としている。
いずれも、募集期間は2010年12月1日~11年3月31日、審査は4月、表彰式は5月を予定。
(3)は、コンサル登録者を対象に専門資格者(弁護士、税理士など)への無料電話相談サービスを行なう。有効な登録証を保持するコンサル登録者が対象で、同センターを通じてコンサル案件1件に対して1回まで無料相談ができる。現在、神奈川県で試験運用中で、11年春より開始予定。運用期間は5年程度を見込み、需要があれば継続していく方針。
発表の場で同センター理事の早川雅章氏は「30周年を契機にさらに業界の皆様の発展に尽くしていく覚悟をもとに、新規事業を考えた。皆様とともにPRしながら盛り上げていきたい」と述べた。
詳細は同センターホームページまで。