不動産ニュース / その他

2014/1/7

「2014年 年頭挨拶」(各社)【7日分】

(株)アキュラホーム 代表取締役社長 宮沢俊哉氏
東京建物不動産販売(株)代表取締役 社長執行役員 種橋牧夫氏
森トラストグループ 代表 森 章氏 

(順不動)

■(株)アキュラホーム 代表取締役社長 宮沢俊哉氏

 新年明けましておめでとうございます。当グループにとってここ数年は、東日本大震災後の職人・資材不足や、準耐火建築物の対応など試練の時となりました。しかし従業員の尽力によって今期業績は回復の兆しが見え、組織体制や制度などの企業基盤においては大幅に見直し変革することができました。

 アキュラホームは昨年10月に創業35周年を迎え、大きな節目の年となりました。我々を取り巻く環境は、2020年のオリンピックに向けた公共事業が進行するなど、今年は景気浮揚が期待されていますが、多くの業界は 2020年以降の消費の冷え込みを懸念しています。住宅市場は消費税前の駆け込み需要後様子見の状況が続き、15年秋には更なる税率アップという試練が待ち受けています。また根本的問題として人口減、世帯数に対する住宅ストックの超過などがあります。

 我々はこの厳しい環境下において、今の時代だからこそ基本に忠実に「匠の本質」を究め続けることが重要だと考えています。そのためには様々なことに挑戦し、進化し続ける必要があります。当社の「家守り活動」(住宅のアフターサービス)も、各支店が主体となって徐々に活動の輪を広げ、「家守り」から「地域守り」へと進化しています。また、全グループを挙げて取り組むプロジェクト、「KAIZEN活動」及び「戦略商品開発プロジェクト」では、今年度中に地域毎の特性を加味した 9棟の試行棟が完成する予定です。ここで得た改善策は現在の商品に盛り込み、コストパフォーマンスだけでなく、お客様には住まいづくりを通して豊かな暮らし方をご提案してまいります。

 当社が匠の本質を究め具体化していくには、全従業員をはじめ、職人や協力業者など関わる全ての人々の協力なくしては成し得ません。ぜひ皆様には様々な発想を持ち寄り、大いにチャレンジしていただき、ともに成長していきたいと考えております。

 今年は午年。「天馬空を行く」(天馬が自由に空をかけるように、考え方などが自由奔放であるさま)の如く、これまでの住まいづくりを見直し新しい時代の価値観、様々な技術革新を盛り込み、お客様に豊かな暮らしを提案していきましょう。そして我々のミッション・ビジョンの実に邁進していきましょう。

■東京建物不動産販売(株)代表取締役 社長執行役員 種橋牧夫氏

 本年は、「当社内の事業部門間の協業促進によるさらなるシナジー効果の獲得、東京建物グループ各社のバリューチェーンを最適化することによる競争力の強化、お客様のニーズの把握による提案営業推進」の三点について重点施策として取り組み、東京建物グループの価値を高めていくことで、よりお客様から評価していただけるようにしたい。

■森トラストグループ 代表 森 章氏

 昨年は、金融の質的・量的緩和が奏功し、さらに2020年の東京五輪開催が決定するなど、日本経済が日の出を迎え、転換期となる一年であった。世界経済も、欧米諸国がリーマンショック前の水準を超えるレベルまで経済回復を果たし、なかでも米国経済は、シェールオイル・ガスや豊富な労働力を背景に、明るい見通しとなっている。より俯瞰すれば、世界人口の増加と消費の拡大により世界経済(GDP)は約4%の成長となる。

 日本経済は、この1年で日経平均株価が約2倍に上昇したが、欧米の回復に比べれば、それもまだ成長の第一段階と言える。経済を牽引してきた中国をはじめとするアジア諸国が政情・体制不安を抱える中、アジアのリーダーたる日本が果たすべき役割は高い。グローバル社会において、世界の上昇気流を取り込み、日本の発展に繋げるべく、前向きな発想に転換し、ヒト・モノ・カネを呼び込む都市づくりを行なう必要がある。

 当グループは、常に「成長性」「収益性」「安定性」のバランスをとった経営を行っている。この数年は「安定性」に力点を置き、財務強化を図った結果、総資産・自己資本比率ともに目標レベルを達成した。本年は、上向きの経済環境を取り込むべく、「成長性」に力点置く経営に舵を切り、積極投資を行う。

 主力の不動産事業では、本年、東京駅近接の「京橋トラストタワー」竣工を皮切りに、国家戦略上の重点エリアとなる、虎ノ門・赤坂・品川~三田に所有する大型未稼働資産や物件を活用し、日本の国際競争力強化に資する街づくりを行う。ホテル&リゾート事業では、国際都市として訪日外国人の受け皿を増強すべく、品川の東京マリオットホテルをはじめ、東京・新大阪に外資系ホテルを誘致・稼働するほか、京都や120周年を迎える万平ホテルなど、日本を代表する観光資源の魅力向上に資する企画・開発を積極的に推進する。投資事業では、国内外に多様な商機が生じる好機と捉え、未来を見据えた投資を行う。

 「リスクをとるリスク」「リスクをとらないリスク」があるならば、経済環境が上向く今は、積極果敢にリスクをとるべき時代である。リスクを恐れず、都市の未来像を見据え、全社挙げて攻めの経営に転じ、社会に有益な事業を推進していく。


6日分の「2014年 年頭挨拶」(各社)はこちら

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