不動産ニュース / ハウジング

2001/11/29

【編集部取材】積水化学工業、8つの防犯設備「S&Sパッケージ」開発

「中間膜入り合わせガラス」構造図
「中間膜入り合わせガラス」構造図

 積水化学工業(株)住宅カンパニー(旧住宅事業本部)は28日、住宅における5つの「防犯設計指針」を策定するとともに、8つの防犯設備をパッケージ化した「S&S(Safety&Security)パッケージ」を開発、12月1日より販売開始することを明らかにした。

 同社では『防犯は住まいの基本性能の1つ』ととらえ、防犯設計指針となる(1)対症療法でないバランス設計、(2)外観と防犯のバランス、(3)建築コストと防犯バランス、(4)地域環境と防犯バランス、(5)将来的な防犯性能・設備のステップアップ、に基づいた防犯設計と最適な防犯設備による「S&Sパッケージ」を開発し、同社が販売する全戸建て住宅および賃貸アパートを対象に、追加商品として提案・販売する。
 同商品(戸建て向け)は、狙われにくくする「録画機能付きカラーテレビドアホン」 「オートセンサー付き玄関灯」「シャッター雨戸」3設備と、侵入しにくくする「中間膜入り合わせペアガラス」「玄関ディンプルキー」「小窓用面格子」「勝手口ダブル施錠」「スリットタイプバルコニー」5設備の計8設備に加え、セコム(株)と提携し、同社の「ホームセキュリティシステム」を導入することでソフト面の充実を図る。
 なお、同商品最大の特徴は、国内唯一の中間膜生産会社である旭硝子(株)の中間膜入り合わせガラスを採用していること。中間膜入り合わせガラスは、暑さ3ミリの板ガラス間にPVB中間膜を挟み込んで圧着したもので、耐久性は単板ガラスの6倍以上。破損してもガラスが飛散せず、割れても貫通しにくいため安全性が高く、全自動車のフロントガラスにも用いられている。同製品の採用について、住宅カンパニーの安田友彦プレジデントは『侵入手口で最も多いのは、マンションは玄関鍵(ピッキング)であるが、戸建ては窓ガラス破り。最終砦として窓ガラスの強化は必須』とし、1階の居室引き違い開口部などに使用する。なお、戸建て住宅新築時に中間膜入り合わせガラスを使用するのは、国内住宅メーカーで初。

 また、「S&Sパッケージ」は単品商品としてではなく、追加機能として戸建て住宅購入時に顧客が選択導入するもので、同パッケージ導入住宅は設備が追加されるだけでなく、建物設計自体が防犯性に優れた外観・間取りのプランとなる。価格は40坪の住宅で約17万円、各設備摘要の追加・変更等については個別対応も可能。また、一部設備を除きリフォームにも対応する。目標販売棟数は1,000棟。

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