積水化学工業(株)は10日、都心部の住宅ニーズに対応したスケルトン・インフィル分離の新構法「グラフィット構法」を開発したと発表した。
同構法は、建物密集地域であり、土地が高価で狭小、災害に弱い、道路が狭いといった都心部の問題に対し研究を進めてきた同社が、解決策として開発したもの。高強度、高耐久でフレキシブルな構造体(スケルトン)に、高品質な室内設備・室内部材(インフィル)を複合させた構法で、中高層集合住宅向けの「SI+(エスアイプラス)」に続き、スケルトン・インフィル分離型構法第2弾となる。
狭小敷地の高度利用には、柱の位置が自由に決められる梁勝ち構法と15センチメートルモジュールを用い、4階建てまで対応可能な高強度の鉄骨ラーメン構造や地下室建築が容易な基礎梁システムで、中層建築および地下室に対応する。また、店舗、事務所、集合住宅併用等の多用途や、合理的な複合耐火設計で防火地域にも対応するとともに、部品を小型化するなど、狭い道路での施工も可能とした。
同社では、同商品の専任販売部門を設立し、東京都心および周辺市街地を対象に2002年1月4日より販売を開始、初年度100棟の販売をめざす。