不動産ニュース / 開発・分譲

2002/4/8

【編集部取材】森ビル、「六本木ヒルズ」オフィス棟を上棟

(上)六本木ヒルズ (中)オフィス基準階の仕様。天井と床に独自の60cmモジュールを採用 (下)記念写真(左から3番目が森社長、4番目が小泉首相)
(上)六本木ヒルズ (中)オフィス基準階の仕様。天井と床に独自の60cmモジュールを採用 (下)記念写真(左から3番目が森社長、4番目が小泉首相)

 森ビル(株)は、建築中の「六本木ヒルズ」(東京都港区六本木六丁目)B街区の事務所棟A(54階建て)および全住宅棟(43階建て)の上棟式を7日に執り行ない、8日に上棟記念パーティーを開催した。

 「六本木ヒルズ」は区域面積約11ヘクタール、完成後の総延床面積約72,9000平方メートル、総工費2,682億円の民間による国内最大級の市街地再開発事業で、2003年春に竣工が予定されている。1986年に六本木六丁目地区が東京都から再開発誘導地区に指定されて以来、同社は地区内権利者約400名および再開発組合等と16年間で延べ800回以上の協議を重ね、同事業を推進してきた。
 昨日上棟を行なった事務所棟Aは同事業におけるランドマーク的存在で、一般オフィスの他、最上階には美術館の「森アートミュージアム」やカンファレンススペース、メンバーズクラブなどによる「森アーツセンター」を備える。オフィス基準階の貸面積は約4,500平方メートルで、天井高は2.8メートル(一部2.7メートル)。窓面からコア部までの奥行きは最大22.0メートル、最小15.5メートルの無柱大空間で、各フロアの賃貸契約には一般標準仕様より手前仕様である「クオーターインフィル」を採用する。
 パーティーの席上で、同社の森稔社長は『六本木ヒルズでは、自由時間・空間・緑・安全性を倍増させ、この街に住み働き訪れる方々の笑顔を誘うような街を創造する。しかし、そのためにはライフスタイルやビジネススタイルを自由にデザインできる街でなければならない。従って、“多様性”“創造性”“文化”をキーワードとして、課題に取り組んでいくとともにこの街を育てていきたい』と述べた。
 また、来賓挨拶として、小泉純一郎内閣総理大臣は『都市再生は小泉内閣の柱事業の一つ。六本木ヒルズの成功は、民間活力による都市再生事業の模範となるべく、大きく期待している。国としても民間活力を最大限に活かす改革を、国民・民間企業・行政が一体となり、断固推進して行きたい』と延べ、石原伸晃行政改革担当大臣は『同事業は、すでに16年もの歳月を費やしているという。今後、都市再生事業が数多く行なわれると思われるが、少しでも事業期間を短縮できるよう、スピード感をもって行政に働きかけていく』と述べた。
 

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