東京建物(株)は25日、福岡の老舗百貨店である(株)岩田屋(福岡市中央区、代表取締役社長:佐久間美成氏)および連結子会社が福岡市中心部、その周辺に所有する不動産20物件に関して、同社もしくは同社が組成するSPCを活用し一括購入することを決議したと発表した。
今回取得対象となったのは、福岡天神の中心部にある賃貸店舗、物流センター跡、駐車場など、種類の異なる20物件。具体的には、岩田屋グループが所有する物件の土地・建物に設定された信託受益権を同社が現在組成手続き中のSPCを通じて、2003年2月末までに取得。SPCは必要資金をノンリコースローンおよび匿名組合出資により調達する計画となっており、同社では、匿名組合に出資するとともに、機関投資家を誘致し共同投資スキームを構築する方針。
なお同社は、九州地区におけるビルのプロパティ・マネジメント(PM)業務や住宅開発事業展開にあたっての拠点を、同社「福岡営業所」に設けていたが、今後事業の拡大が見込まれることなどから、10月10日付けで同営業所を「福岡支店」に昇格する。また今後も、証券化スキームを活用する省資金型の事業展開を行なうとともに、開発能力およびアセットマネジメント(資産運用)能力などの総合力を発揮できる絶好の事業機会である同様の総合的再生事業を、積極的に展開していきたいとしている。