(社)住宅生産団体連合会・専門委員会のまちなみ環境委員会は、良好なまちなみづくりのためのガイドライン「まちなみに配慮したすまいづくり」(A4判、60頁)を発行した。
同委員会では、都市部の既成住宅地における一戸単位での建て替えや増改築の際、建物や外構を工夫することで調和のとれたまちなみ形成が可能であるとし、具体的な改善ポイントや事例を紹介する“すまい設計のガイドライン”として同書を発行。住宅建設者や設計者だけでなく、一般消費者にもわかりやすい内容となっている点が特徴なっている。
主な掲載内容は、まちなみを設計する際に重大な要素となる「建物」「外構」「公共物等」とまちなみへの効果「安心」「快適」「楽しみ」との相関関係をマトリックスで表記。また、都市部の既成住宅地では全面道路や敷地間口の関係から一定の類型化を見ることができるため、4分類(※)してマトリックスに組み込み、効果を一覧表記している。その他、「良いまちなみ」の設計事例を220件掲載するとともに、補助制度をはじめとする各種法制度についても紹介している。
なお、同委員会では10月10日に開催される「住宅月間中央イベント記念式典」や住宅関連イベント・展示会会場等で同書を配付するほか、住団連のWebサイト(http://www.JUDANREN.or.jp/)でも具体的事例を紹介し、良好なまちなみ形成の実現に向け、普及・促進を図るとしている。
また、住団連では住宅事業関係者を対象に研修会を実施するとともに、「環境やまちなみ関して活発に活動しているNPOと連携し、各地域での早期取り組みとその効果を大いに期待したい」(住団連まちなみ環境委員会委員長・江島實氏)と今後の計画を示唆した。
「まちなみに配慮したすまいづくり」希望者には、1冊1,000円(税込み、送料別)で領布。問い合わせは(社)住宅生産団体連合会(03-3592-6441)へ。
※類型4種類
4N=道路幅員6メートル未満、敷地間口7メートル未満
4W=道路幅員6メートル未満、敷地間口7メートル以上
6N=道路幅員6メートル以上、敷地間口7メートル未満
6W=道路幅員6メートル以上、敷地間口7メートル以上