不動産ニュース / 開発・分譲

2002/10/30

神宮前四丁目地区市街地再開発事業、組合設立を発表

同潤会青山アパート再開発事業完成予想図(上)。記者発表会の模様、写真左は建築家の安藤忠雄氏(下)
同潤会青山アパート再開発事業完成予想図(上)。記者発表会の模様、写真左は建築家の安藤忠雄氏(下)

 神宮前四丁目地区第一種市街地再開発事業(同潤会青山アパート再開発事業)は、18日に市街地再開発組合の設立について東京都知事の認可を受け、20日に神宮前四丁目地区市街地再開発組合を設立。それにともない、29日、記者発表会が開催された。

 同潤会青山アパートは、関東大震災の後、日本において初めて近代的な集合住宅として大正の末から昭和のはじめにかけて建設された同潤会アパートのひとつで、1927年の完成から75年もの間表参道のランドマークとして人々に親しまれてきた。しかしその一方で、建物の老朽化が進み、居住者を中心とした建て替えの動きが昭和40年代から始まっており、このたび、長年検討を進めてきた建替計画を実現させるべく、再開発組合が設立された。
 同事業の対象地域は、明治神宮前駅(営団地下鉄千代田線)と表参道駅の中間に位置する渋谷区神宮前4丁目の約1.2ヘクタール。表参道に面する現在の青山アパート10棟を取り壊し、再開発施設を建設する。地上6階・地下6階となる新施設は、住宅(計画住戸38戸、延床面積約3,160平方メートル)および店舗(延床面積約24,670平方メートル)、駐車場(216台予定)で構成。下層階(地下3階~地上3階)に商業空間、上層階(西棟/地上3~4階、東棟/地上4~6階)に住宅施設を配置し、店舗階の半分が地下に埋没してしまう商業空間については、中央を吹き抜けとし、地下3階でも自然光を取り入れられるものとなっている。
 今回設計を担当する建築家・安藤忠雄氏は、記者発表で「地下空間を活用することで地上の建築ボリュームを抑えて、表参道の特徴的なケヤキ並木と一体になるようにする。人々の記憶に刻まれた景観を可能な範囲で残していきたい」と同施設計画について述べており、既存建物の外壁を一部再生し、再開発施設に組み込む予定。また、青山霊園から明治神宮を結ぶ緑のネットワークとしての機能をふまえ、建物の屋上緑化を行なうなど、緑の充実を図っていくとしている。
 2002年度内に着工し、2005年度の完成をめざす。

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