不動産ニュース / 開発・分譲

2002/11/8

藤和不動産、「新経営計画」を策定

 藤和不動産(株)は7日、同日開催の取締役会で「新経営計画」を策定したと発表。

 同社では、懸案の減損会計に前倒し対応するため、資産の再評価を実施、「保有不動産の損失処理」ならびに「有利子負債の圧縮」を実現し、グループ経営を健全化させるべく、2003年4月から2008年3月を計画期間とする「新経営計画」を策定した。
 同計画の具体的施策としては、UFJ銀行をはじめとする主要取引銀行による2,000億円の債務免除、およびグループ期間損益等を原資とした不動産の損失処理、関係会社向け損失処理等を実行。その結果発生する欠損金の補填、自己資本の増強ならびに有利子負債の削減を目的とした資本施策として、現在の資本金258億円を232億円減少して26億円とするとともに、2002年11月開催予定の取締役会において決議予定であった資本準備金の組み入れ33億円についての減少を実施する。
 さらに、主要取引銀行からの銀行借入債務300億円の債務を株式化し、同社の株式とすることで、資本金および資本準備金をそれぞれ150億円ずつ増加、有利子負債を削減させる。また債務の株式化を行なうに伴って、株式併合を実施。発行済株式総数1億1,486万3,582株につき、2株を1株に併合し、5,743万1,791株とするとともに、1単元の株数を1,000株から500株に変更する。
 このほか、マンション事業を中心とする高収益体質の確立、グループ収益基盤の拡充をめざしていく方針。
 なお、資本の減少、株式の併合および債務の株式化による増資などについては、2003年1月に開催予定の臨時株主総会において付議する予定となっている。
 
 同経営計画実施に伴い、同社では2003年3月期中間および通期の業績予想を修正したと併せて発表。
 これによると当期単体での中間業績予想は、売上高359億円(前回発表予想380億円)、経常利益▲6億5,000万円(同▲7億円)、中間純利益▲822億円(同▲7億円)に修正。当期連結での中間業績予想は、売上高499億円(同52億円)、経常利益は▲10億円(同▲4億5,000万円)、中間純利益は▲825億円に修正された。
 また当期単体での業績予想は、売上高1,580億円(前回発表予想1,670億円)、経常利益110億円(同100億円)、当期純利益は▲412億円(同6億円)に修正。当期連結での業績予想は、売上高1,980億円(同2,020億円)、経常利益は120億円(同120億円)、当期純利益は▲338億円(同6億5,000万円)に修正された。
 修正の理由について同社では、同経営計画スタートにあたり、固定資産等の評価損・処分損、関係会社向け損失処理等約2,630億円の特別損失を一括計上する予定であるとしており、主要銀行支援による債務免除益約2,000億円を計上するものの、当期純利益において大きく下回ることになったとしている。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年6月号
本業に意外な効果!?不動産事業者のサイドビジネス
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/5/1

「海外トピックス」を更新しました。

Vol.428 クアラルンプールにはなぜこんなにショッピングモールがあるのか【マレーシア】」を更新しました。

熱帯気候のマレーシア、クアラルンプールの人々が日中集まるのがショッピングモール。暑さ、湿度、雨などに煩わしい思いをすることなく、朝から晩まで過ごすことのできるショッピングモールは住民にとってなくてはならない存在のようです。こうした背景から、中間層以上にむけた都市開発の根幹とされることも多いそうです。しかし、中には問題もあるようで…続きは記事をご覧ください☆