国土交通省は20日、居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置に関する規制を導入するため、2002年7月12日に交付された「建築基準法の一部を改正する法律」について、その施行に必要な関係政令の制定と、同法中公布後1年を超えない範囲で施行することとされている規定の施行期日を2003年7月1日とすることを、閣議決定した。
閣議決定された政令の概要は以下の4点。
(1)居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置(シックハウス対策)に関する技術基準の整備
・規制の対象となる化学物質は、クロルピリホスおよびホルムアルデヒドとする。
・居室を有する建築物には、クロルピリホスを添加した建築材料の使用を禁止する。
・居室の種類および換気回数等に応じて、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建築材料の面積制限を行なうものとする。
・居室には一定の条件を満たす機械換気設備の設置を義務付けるものとする。
(2)構造方法に関する技術的基準の合理化
・鉄骨造の建築物の接合部について一定の性能を有する接合方法で、国土交通大臣の認定を受けたもの等について、現行の規定によるものと同等の扱いを行なうものとする。
・国土交通大臣が定める構造計算により安全性が確かめられた場合には、鉄筋コンクリート造の柱の主筋は帯筋と緊結することを要しないこととする。
(3)避難施設に関する技術的基準の合理化
・風俗関連営業の用途に供する階については、原則として、その階から避難階または地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならないものとする。
(4)その他所要の改正
なお、詳細は、同省ホームページ参照のこと。