大和ハウス工業(株)は30日、設立15周年を迎えた同社「シルバーエイジ研究所」のノウハウを注いだ3階建都市型グループホーム「ダイワカームアビオス」を、2月1日より発売すると発表した。
同商品は、既存商品「ダイワカーム 21」(平屋・2階建)では対応しきれなかった都市部でのグループホーム運営を容易にするために「土地の有効利用」を図るという観点から建築コストの低減を図ったもの。また、入居者にとって施設ではなく“もうひとつのわが家”であるために、住宅メーカーとしての実績を外観・プラン・設備に生かすとともに、シルバーエイジ研究所が15年にわたり培ってきた医療・介護のノウハウを生かしたものとなっている。
建物内は、都市部の限られた敷地の中での事業採算性向上をめざし、各フロアーに入所者9名(定員)の1ユニットを独立して配置する3フロアー・3ユニットで構成。最大定員27名を設定可能とした。また、痴呆性高齢者の自発性や自律性を育むため、建物の環境によって行動を誘導する「環境誘導設計(※)」の導入や効率的な介護スペースの確保などグループホームに求められる基本条件を満たしている。
外観は、周りのどのような色とも馴染んで調査する色があるという「自然色調和原理」に基づき、10カラーのタイルを組み合わせることにより、「街並との調和」や「癒し」のあるカラーコーディネートを提案。
このほか、柱を切断することなく梁を接合する独自の「DSQフレームシステム」を採用することにより、強度を大幅に増大させ、軽量コンクリートの部分的採用によって軽量化およびコストの低減を実現。外壁には、ガラス繊維補強コンクリート板とスチールフレームを一体として形成した高性能外壁パネル「新型グラミュールパネル」を採用し、軽量化により構造体に負担をかけず、かつグレード感ある外観を演出するものとなっている。
価格は1億3,800万円(延床面積912.39平方メートルの場合)、東名阪の都市部を中心に販売していく。
(※)…痴呆症状の傾向と特徴的な行動を把握し、症状の進行を抑制あるいは穏やかな気持ちへと誘い、精神状態を安定化に導くための建物環境の設計手法