(社)不動産協会(理事長:田中順一郎氏)は4日、設立40周年を記念し、式典・祝賀会を開催した。
同協会は、1963年の設立以来、住宅の供給および都市整備等不動産に係る事業ならびに不動産業の健全な発展を図り、国民経済と国民生活の向上に寄与することを目的として活動を続けてきた。設立当初39社であった会員社も現在では239社にまで増加した。
作家の堺屋太一氏による記念講演「これからの日本、これからの都会」 に続いて行なわれた式典および祝賀会で、理事長の田中順一郎氏は、「デフレ改革、税制改正、金融システムの発展等々、大きく変化していく中で21世紀の礎となるべく、社会の発展に寄与するための活動を一致団結して行なっていきたい」と今後の抱負を表明した。
祝辞を述べた扇千景国土交通大臣は「これまで地域の核となる施設が次々と建設され、それらが戦後の社会・文化の発展に大きな力となってきた。また現在は、新都市開発やJREITなど新しい分野を開く努力もなされている。40年はひとつの通過点に過ぎず、これからもますます幅広い分野で、また業界のリーダーとして活躍してほしい」とエールを送った。
また、日本商工会議所会頭の山口信夫氏は、「今や約半数の世帯が住宅の改善を必要としており、1,400兆円にのぼるといわれる個人資産を施設・住宅・個性的なまちづくりへとつなげる支援を、そしてともに『健康な日本の創造』を」と述べ、日本経済団体連合会副会長の香西昭夫氏は「デフレ経済からの脱却には、都市再生・住宅建設が重大な役割をもっており、住宅税制改正を追い風として経済界としても一層の努力をしていく。ともに都市問題、住宅問題に取り組んでいきたい」と語った。
なお、式典では、永年にわたって業界の発展に尽力してきた安藤太郎氏(同協会相談役)をはじめ12名が功労者として表彰された。