(株)矢野経済研究所は7日、エクステリア市場に注目し、メーカー17社・流通業社8社へのヒアリング調査と住宅メーカーなど53社へのアンケート調査を実施、市場動向および事業戦略の検証結果を発表した。
これによると、2002年度のエクステリア主要7品目の総市場は2,670億円(対前年度比95.4%)、2003年度は2,595億円(対前年度比97.4%)と推定され、品目ごとにみてもほとんどにおいて前年を下回っている。国内景気の低迷や新築住宅着工戸数の減少、少子化の進行等を考慮すると、今後の市場拡大の可能性は非常に低いといえる。
一方で、消費者の一部では自宅ガーデン空間への関心が高まっており、これまで以上にエクステリアへの投資を行なっていく傾向もみられる。低価格化志向の消費者との二極化が進行する中で、「エクステリア」への関心度の高い消費者層をいかに厚くできるかがポイントであり、市場全体の活性化のためにも、業界全体での幅広いアピールが必要となる。また、個別の商品力向上よりもトータル空間をイメージした商品づくりや「ライフスタイルへの空間提案」といった提案力が必要となるため、有力な専門業者の確保に加えて、住宅メーカー・工務店ルートの強化を重要視すべきだとしている。
なお、今後の注目点として住宅メーカーの参入動向をあげている。現在のところ、取り組み姿勢をみせている企業は一部であり内容も本格的ではないが、本格的に市場参入をはじめた場合には、従来の専門業者に多大な影響が出るため、その動向には継続的に注目すべきであるとしている。