不動産ニュース / 開発・分譲

2003/6/25

旭化成、マンション建替え円滑化法による「諏訪町住宅」建替え事業を発表

(上)記者会見の模様。写真中央が丸山氏。(下)完成予想図
(上)記者会見の模様。写真中央が丸山氏。(下)完成予想図

 旭化成(株)ならびに東京都住宅公社は25日、「諏訪町住宅」(東京都新宿区)の建替え事業にともない、「マンション建替え円滑化法」第9条にもとづく「諏訪町住宅マンション建替え組合」設立の認可申請を新宿区住宅課に提出・受理されたとして、同事業の概要および経緯について発表した。

 同事業は、1957年3,884平方メートルの敷地に3棟60戸建築された団地を、延床面積約6,619平方メートル、総戸数96戸、還元率(権利者が費用負担なく取得できる床面積の以前の床面積に対する割合)100%のマンションに建て替えるというもの。1989年に隣接地を所有する建設会社より共同建て替えの提案を受けたのを契機に「諏訪町住宅を考える会」が発足。2000年に東京都住宅供給公社とコンサルタント契約を締結し、2002年には事業協力者選定コンペで旭化成(株)が選定された。その後、1年で43回の建替委員会、22回の全体集会が行なわれた。
 諏訪町住宅マンション建替組合発起人の丸山昭氏は「マンション建替え円滑化法上では住民5分の4の賛成で建て替え可能だが、全員で合意をしようと努力を重ねた」と全員合意の建替え決議に至るまでの道のりを説明。住民念願の全員合意が達成できた要因として、もともと良好なコミュニティーがあったこと、老朽化や住環境に対する改善が必要であったこと、住民間で疑惑が生じないように全て公開コンペで事業協力者の選定を行なうなど、逐一進行状況等の情報を全ての住民で共有したこと、よいコンサルタントと事業協力者を選定したこと等を挙げた。
 「諏訪町住宅」は1957年の建築当時には珍しく各戸に浴室や洋式トイレ、対面式キッチン等を設置。近代的な構造と設備を持つ共同住宅として見学者が後を絶たなかったという。丸山氏は「諏訪町住宅の住民は自分の住まいに対する愛着が大きかった。建て替え前56%を占めていた建設当初からの住民が、建て替え後には90%近く戻ってくる予定。建て替えを通じてコミュニティーが再構築されるのでは」と語った。

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