不動産投資運用会社である、ラサール インベストメント マネジメント インク(米国シカゴ、CEO:リン・サーバー氏)はこのほど、東京都江東区の土地を「ラサール アジア リカバリー ファンド」の一環として取得、日本において初の物流施設の開発プロジェクトに着手したと発表した。
同プロジェクトは、江東区若洲の土地1万2,579平方メートルを購入し、地上5階建てで延べ床面積約7,600坪の倉庫を建設するもの。完成後は、物流企業に20年の定期借家契約で賃貸することが決定している。物件選定の主な要因は、高速道路や空港、トラックターミナルへのアクセスに優れているほか、住宅が近接していないなど、物流業者にとっては効率的に24時間操業できる理想的な立地であること。
「ラサール アジア リカバリー ファンド」とは、同社のアジア不動産投資向けのファンドのひとつで、東京の他に韓国やシンガポールなどに投資をしている。6億米ドル(約720億円)規模の不動産投資をアジア圏で展開中。米国、欧州、中東、アジア大平洋地域の大手年金基金および機関投資家が主要投資家として名を連ねている。国内の取引物件例は、店舗および住居の「ソルシェ目白」(東京都豊島区)、オフィスビルの「目黒山手プレイス」など。
なお、同社のファンドプレジデント:イアン・マッキー氏は「優れた立地条件を兼ね備え、大型の機能的な物流施設は、長引く不況の中にあっても比較的安定した投資対象である。今後は、物流施設のみを対象とした投資ファンドの設立も視野に入れながら、倉庫投資を拡大していきたい。競争、淘汰の激しい日本の物流業界で、所有と利用の分離は確実に進んできており、我々の物流施設への投資は業界の革新の一助になるものと考えている。」と日本における事業拡大への期待を語っている。