(株)長谷工コーポレーションは21日、(株)エポック(千葉市、社長:豊田吉民氏)、柴田科学(株)(東京都台東区、社長:柴田昌弘氏)と共同で、井戸水を飲料水として使用できる非常用飲料水生成システム「E WELL(イーウェル)」を開発したと発表した。
同システムは、震災時における上水道の断水時に飲料水を供給するためのシステムで、井戸・RO(逆浸透膜)装置・発電機からなるもの(特許出願中)。海水の淡水化を目的に開発された分離膜であるRO膜の、水は通すが微粒子やイオン物質などを通過させないという性質を利用することにより、純粋に近い水を生成することができる。
同システムはキャスターが付いているため持ち運びが可能であるとともに、非常時に敷地内のわずかな面積で設置が可能。1台当たり24時間15トンの給水能力があり、被災時に約4,800人が1日に必要とする飲料水をまかなうことができる。また動力源が発電機であるため、電気供給が途絶えた場合にも問題なく運転することが可能。
同社では、本社ビル敷地内に井戸を掘削し、同システムを設置。非常災害時には、同社従業員のみならず、周辺地域の方へも飲料水を供給し、社会貢献に努めるとしており、今後も同システム普及に向け、新築マンションへの採用促進、既築マンション管理組合、地方自治体などを対象に販売活動を展開していくとしている。