

ポラスグループ(埼玉県越谷市、代表:中内俊三氏)は、年代を経過した質感を持たせた独自の仕上げ方法「古美(ふるび)仕上げ」を、注文住宅に続いて戸建分譲住宅にも採用。グループの(株)中央住宅が手がける第1号プロジェクト「Live in COTTAGE 戸田公園」(埼玉県戸田市)が販売開始から約3ヵ月でほぼ完売するなど、順調さを見せている。
「古美仕上げ」は、新築住宅でありながら、洋風住宅の「味わいある古さ」を出した同社独自の仕上げ手法。外装にはあえてムラをつけたアースカラーのモルタル塗りを採用し、年を経ても汚れや傷が目立たないよう工夫。内装には、ウッドケーシング(木枠)、ヴィンテージタイル、凹凸のある塗り壁(プリマドール壁)を用いて、自然素材の「落ち着き」「温かさ」を持たせた。
仕上げには職人の技と感性が重要な要素となるため、同社では、左官・吹付・タイルの職人を対象に「古美仕上技術認定制度」を導入。現在までに23人が認定を受けている。
「Live in COTTAGE 戸田公園」は、この制度の適用第1号物件。販売棟数30棟、「ヨーロピアン」「ノスタルジック」「モダン」の3タイプ(各10棟)から構成されるプロジェクト。木造在来工法2階建てで、敷地面積100.07平方メートル~132.29平方メートル、建物面積96.26平方メートル~117.58平方メートル。販売価格は3,980万円~6,380万円。
8月30日の販売開始以降約1ヵ月で30棟中25棟が成約、12月15日現在では5,500万円台と6,200万円台の高額物件2棟を残し、28棟が成約に至っている。当初の想定では30歳代前半~40歳代前半がメイン客層であったが、実際は30歳代前半~50歳代半ばまでの幅広い層が購入。埼玉県内だけでなく、東京都内の購入者も多いという。
同社では、今後は洋風だけでなく、和風の「古美」にも取り組んでいく方針。
一方、グループ会社・ポラテック(株)が開発した壁埋め込み式洗面化粧台「ポウハウスオリジナル・プライベートドレッサー」が2003年度グッドデザイン賞を受賞。「水の出るドレッサー」として、鏡台と洗面台の機能を備えており、寝室などの壁に埋め込める奥行き約30センチメートルの薄さが特徴。注文住宅・分譲住宅への導入も視野に入れ、2004年度中の商品化をめざす方針。