日本木造住宅耐震補強事業者協同組合は9日、全国約500名の組合員が集まり、2004年全国大会を開催した。
全国大会では、組合員に対して、都市防災、災害ボランティアの専門家による情報を提供し、更なる技術の向上を図るために学識者によるセミナーを開催している。今回のプログラムは、第1部に「兵法に学ぶ-小が大に勝つ戦略」や「都市の地震安全性『ひと』と『くらし』」をテーマにした講演が行なわれたほか、耐震リフォームデザイン&アイディアコンテスト結果や、「耐震診断結果調査データ」などが発表された。
第2部ではパネラーに東京大学名誉教授・地震災害対策強化地域判定会会長の溝上恵氏、工学院大学・建築学科教授の宮澤健二氏、被災地NGO協働センター・代表の村井雅清氏、NPO法人環境・災害対策研究所の中村八郎氏らを迎え、記念シンポジウムが行なわれた。「具体的に動き始めた耐震・防災さらなる変革の年へ」をテーマに、東海地震の切迫性や防災につながる街づくりについてなどが、話題に取り上げられた。
なお、木造住宅耐震診断調査データは、2000年12月1日から2003年11月30日までの3年間に、木耐協で耐震診断を実施したものにアンケート調査を行なったもので、「耐震診断結果と耐震補強費用」や「耐震診断後の印象と耐震補強実施率」についてなど、アンケート結果がまとめられている。