三井不動産(株)は18日、事業者代表として、コンソーシアム6社(全国共済農業協同組合連合会、明治安田生命保険相互会社、積水ハウス(株)、富国生命保険相互会社、大同生命保険(株)、三井不動産(株))による「東京ミッドタウンプロジェクト(仮称)」六本木防衛庁跡地再開発(赤坂9丁目計画)の起工披露会を行なった。
同プロジェクトは、「Diversity(多様性) on the Green」をキーワードに、世界中から集まる人や企業の交差点を通して、職・住・遊・憩が融合する国際都市の新たな舞台で日本の価値を発信させる街づくりに取り組むというもの。隣接した檜町公園も一体となり、4haの広大な緑の空間を都心部に創造する計画で、本体工事に先立ち、既存樹木約140本を保存するため、既に敷地内のクス・イチョウ・サクラなどの移植工事を実施した。
東京メトロ千代田線「乃木坂」駅徒歩3分、都営大江戸線、東京メトロ日比谷線「六本木」駅直結予定で、敷地面積は78,394平方メートル、延床面積は約566,000平方メートル。A~E棟の5棟から成り、オフィス(約310,000平方メートル)、住宅(約116,000平方メートル)、ホテル(約43,000平方メートル)、商業(約73,000平方メートル)、その他(約24,000平方メートル)で構成される。なお、住宅はすべて賃貸物件とサービスアパートメント、商業施設は120~180店舗の予定。
同プロジェクトでは、各用途が単に複合するのではなく、ホテルを頂点にオフィスビル・住宅商業施設などが相乗作用を生み出しながら付加価値のある空間を創造することをめざしており、ホテル部分には世界的ホテルチェーン「ザ・リッツ・カールトン」の進出がすでに決定している。
また、文化の発信地として、サントリー美術館(現在地:東京都港区元赤坂)が「新サントリー美術館(仮称)」として移転進出することが新たに決定した。
起工式後の記者会見の席で、三井不動産の岩沙弘道代表取締役社長は「2001年9月の落札ながら、2年8ヵ月という非常に短期間で着工できたのも、港区や国から都市再生の重要性が広く認知されたからだと思う。生活を含めオフィス・住宅・商業施設が一体となった街づくりを新提案して行きたい」と意気込みを語った。
竣工およびグランドオープンは2007年春の予定。