住友林業(株)は28日、同社が資材供給・技術支援を行なう、イノスグループ(全国の地域優良建設会社310社からなる家づくりネットワーク)が、和の持つやすらぎと癒される室内空間を提案する新商品「連(れん)」を同日より発売すると発表した。
同商品は、日本建築の伝統的な“和”の美しさと現代的なテイストとを融合させたもの。門から玄関までのエントランスサイドや、道路側に面した和室、隣家と接する2階バルコニー等に連子格子(窓に一定の間隔をおいて取り付けた縦格子)を用い、外からは屋内が見えづらいという防犯的な効果を保ちながら、採光や通風を確保している。
外観は、シャープな切妻屋根のライン、直線的な外壁のライン、連子格子の縦のライン、正方形の突出し窓を基本とした、シンプルかつモダンなデザインを採用。外壁の色についても日本の伝統色にこだわり、2階部分の墨色と1階部分の白色をベースに、玄関やバルコニーといったアルコーヴ部分にアクセントカラーを組み合わせることで、オリジナルなコーディネートを可能にしている。なおアクセントカラーにも、臙脂色(えんじいろ)、芥子色(からしいろ)、亜麻色(あまいろ)、弁柄色(べんがらいろ)といった、日本の伝統色を用意。“和”の趣を持ちながら、モダンで個性的な外観を演出する。
また、黒茶色の床、濃い茶色の建具に白色の壁という配色が基本となる室内には、ダイニングや居間部分に、床面を一段高くした小上がりの和室を設置。小上がり部分に腰かけたり、畳に正座したり、足をのばしたりといった、“座ってくつろぐ生活空間”を提案していく。
プランは自由設計で、販売価格は3.3平方メートル当たり53万円台より(建物本体・消費税込)。北海道・沖縄県を除く全国で販売し、初年度200棟の受注を見込むとしている。