不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2005/7/4

「コンプライアンス」を「経営」そのものに/三菱地所木村新社長が決意表明

社長就任の抱負を語る木村社長
社長就任の抱負を語る木村社長

 三菱地所の新社長に就任した木村恵司氏が4日就任会見を行い、「OAP土壌汚染問題を踏まえたコンプライアンス体制の抜本的見直しを行ない、三菱地所グループ全体の再生と企業価値の再創造を行なっていきたい」との決意表明を行なった。

 木村社長は、今回の社長就任について「就任を要請された時は、なかなか心の整理がつかなかったが、OAP問題の早期解決の道を探り、自らの手で三菱地所グループ全体の再生と企業価値再創造を図っていきたいと考えた」と語り、OAP入居者との和解、改良工事に全力をあげていく一方で、当面の問題として(1)コンプライアンスの抜本的見直しによるマネジメントの再構築(2)新中期経営計画の策定など、将来に向けた成長戦略をあげた。
 (1)については、「OAP問題の根幹は、社会環境の変化に敏感でなかったことと、企業の論理や社内の論理が優先し、お客様の目線で業務を行なえなかったこと」とし、「コンプライアンスは経営そのもの」という考えを全ての役職員に伝えるため、社長自らが各事業本部や支店を回り徹底を図るとともに、実務の中核を担う30代40代の中堅社員から、日常業務の問題点を抽出。「システムだけでなく、それを動かしていく社員一人一人の意識を変えていく」。それを、コンプライアンス委員会による「外部の目でチェックする」。
 (2)については、(1)によるお客様の目線にたった事業体制の再構築、事業ポートフォリオの選択と集中、資産ポートフォリオの改善、不動産ソリューション機能の強化などをあげ、新中期経営計画に盛り込むとした。
 「ビル事業については、永遠のテーマである丸の内再開発を今後も進めていく。住宅事業については、昨年度の売上高2,200億円という数字を維持したい」

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