大成建設(株)は、ヒートアイランド緩和効果を定量的に評価できる都市ヒートアイランド解析評価システム「T-Heats都市圏」を開発した。
既開発システムである「T-Heats街区」では計画敷地および市街地レベルでの体感温度の分布評価は可能であったものの、東京23区などの広域圏に対する屋上緑化などの影響評価が困難であった。そこで「T-Heats都市圏」では、各種の環境配慮計画が都市全体にあたる広域圏でのヒートアイランドを緩和する効果を解析できるようにした。
本システムの適用例として、東京23区全体のオフィスおよび商業用施設のビルに対して屋上緑化を実施した場合は約1.5度、冷房の設定温度を26度から28度に設定した省エネビルの場合、約1度の気温が減少する解析結果となる。
今後は「T-Heats街区」、「T-Heats都市圏」双方を連携、建物における環境配慮・省エネルギー建築への提案、都市再生事業での建物配置を含めたヒートアイランド対策の提案等の業務展開を図っていく、としている。