三菱地所(株)は15日、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」に基づき、管理組合とともに進めてきた「新赤坂マンション」(東京都港区)の建替え事業に関し、9月14日付で東京都より建替え組合の設立認可を取得したと発表した。同社が同法を活用した建替え事業に参画するのは、今回が初めて。
同物件は、東京メトロ千代田線「赤坂」駅徒歩約5分の高台に位置。1965年竣工の既存マンションは、地上7階地下1階建て、総戸数63戸で、建替え後は地上14階地下3階建て、総戸数97戸となる。
建替え計画は、建物の老朽化が進んでいることから、マンション管理組合内で建替え気運が高まり、民間のコンサルティング会社とともに検討が進められてきていた。その中で、同社が2004年8月に同事業に参画し、管理組合が2004年11月に建替え決議を可決。このほど、東京都から建替え組合の設立認可を取得した。
今後は、2006年1月を目処に東京都より権利変換計画の認可を取得し、同年5月の着工をめざしていくとしている。建物竣工は2008年5月下旬の予定。
なお今回の建替えスキームでは、法規上の余剰容積に加え、総合設計制度を活用することで、既存マンションの約1.5倍のマンション建設を実現。同社は参加組合員となり、建替え組合から取得した住戸を分譲マンションとして販売、建替え組合は、同社が支払う資金を建設費等に充当することにより出資を抑えることが可能となる。