不動産ニュース / その他

2007/4/2

不動産各社で入社式

 新年度を迎えた2日、不動産各社においても新たに不動産業界の一員となる新入社員を迎えるべく、入社式が執り行なわれた。以下、各社入社式での社長挨拶の要旨。


■三井不動産(株) 代表取締役社長 岩沙 弘道氏

 経済のグローバル化・ボーダレス化はさらに進み、世界経済の同時進行は加速されると思います。日本経済は、こうした中で世界と伍して成長を遂げていかなければなりません。そのためには、人々の活動の基盤となる日本の都市の競争力を高め、魅力的なものにしていく必要があります。グローバル企業、優秀な人材、多くの資金や情報が日本に向かうように、東京だけではなく、地方を含めて、都市を魅力あるものに再生していく必要があります。ここに、不動産業界の重要な役割があります。
 都市再生は、公共的な色彩が高く、社会的意義が大きい事業です。「官から民へ」の推進という流れのなかで、「21世紀型の公共事業」を果たすことにもなります。そういう意味で、都市再生は不動産業界の使命であり、企業の社会的責任でもあります。地方都市を含めて、我々が取り組むべき分野は、無限であると言っても過言ではないと思います。
 3月30日にグランドオープンした「東京ミッドタウン」は、三井不動産グループの都市再生事業の集大成の一つです。日本の都市の国際競争力を内外にしめすとともに、魅力を増し続ける「街」を実現していくことが、われわれの使命となります。

■三菱地所(株)取締役社長 木村惠司氏

 日本経済は回復を続けており、今後も企業部門が好調を持続して民間需要中心の回復が続くものと思われる。先月発表された地価公示でも、全国平均で地価が上昇に転じるなど、大きな変化の時期を迎えており、われわれはその変化を新しいチャンスと捉えている。

 今年は3ヵ年中期経営計画の最後の年。「ディベロップメントを核とした高い不動産価値創出能力を持つ、新時代の不動産会社として確かな地位を築く」という基本目標に向け、将来への布石づくりを確実に進めたい。

 「CSR」が事業を展開する上での基盤となる。当社では、その根幹をなす「コンプライアンス」を、単なる「法令順守」ではなく、「お客さまや社会のニーズに応え、満足していただくこと」と捉えている。皆さんには社会の変化に鋭敏になって欲しい。

■森ビル(株)代表取締役社長 森 稔氏 

 先日、「東京ミッドタウン」がオープンしました。「六本木ヒルズ」への相乗効果も予想以上のものがあり、六本木エリアは今後ますますパワーアップすることになりそうです。
 「森美術館」を初めとする六本木ヒルズの文化施設とも強く連携することで、都心の文化的なエリアとしても、さらに活性化することでしょう。共に話題を発信し続け、六本木、ひいては東京をアジアのグローバルシティに発展させたいと考えています。

 一方、海外事業としては、「上海環球金融中心(上海ワールドファイナンシャルセンター)」が今年の秋に上棟し、来春竣工します。当社が掲げている「安全・安心」、「環境と緑」、「文化・芸術」という街づくりのミッションの下、このプロジェクトがアジアの金融センターとして、世界をリードする存在になることを大いに期待しております。

■三井不動産販売(株) 代表取締役社長 佐藤 実氏

 不動産の売買や有効活用は、企業にとっての経営戦略そのものであり、また個人にとっては人生の節目となるものです。そのお手伝いを通じてお客様の人生に関わる不動産流通業は、極めて責任の重い、社会的に意義のある事業なのです。
 また、これからは住宅ストック流通の時代と言われておりますので、この事業はこれからますます需要がある成長分野であります。そして、自分の努力がお客さまの満足度につながり、そのことが会社の成長にパラレルにつながるという大変働き甲斐のある仕事です。当社は38年の歴史と不動産流通業ナンバー1の実績を誇っておりますが、是非皆さんには当社のさらなる発展の一躍を担っていただきたいと考えております。

■ミサワホームホールディングス(株)代表取締役社長 水谷和生氏

 今年、ミサワホームは創立40周年を迎えます。創立以来、諸先輩方が築き上げてこられた技術力や新しいことに対するチャレンジスピリット、暮らし方までトータルに考えられる「HOME」を大切にするという考え方など、ミサワホームのDNAを大切に受け継ぎながら、ミサワホームが今後も勝ち残るために、既成概念にとらわれることなく柔軟な姿勢で取り組んで参りたいと思います。

 入社にあたり強く頭に刻み込んでいただきたいことがあります。それは「コンプライアンス」ということです。コンプライアンスとは、一般的には「法令遵守」と訳されていますが、何も法律だけでなく、「決められたことを守り、誠実で倫理的な行動で社会の信頼に応える」ということです。もっとかみ砕いて言えば、「常識的な行動をしなさい」ということです。企業が勝ち残るためには、利益を上げることが不可欠ですが、ミサワホームグループには、法律に違反してまで利益を上げるという考えはありません。全員がこれを理解し、一人一人が実践することをお願いします。

■三井ホーム(株)代表取締役社長 中村良二氏

 今、わが国の住宅を取り巻くさまざまな事象が大きく変わろうとしています。
 昨年6月に「住生活基本法」が成立しました。社会的資産としての住宅のあり方が重視されるとともに、真に豊かな住生活への取り組みに注目が集まっています。その中で、供給者としての私たちは、住宅品質に対する責務の重さを自覚し、より安心で良質な住まいづくり、街づくりを通じて、次の世代に受け継ぐふさわしい住文化を守り育てていくという大きな役割を担っているのだと思います。
 また住まいは人々の暮らしを守り、家族を育む基盤であるとともに、お客様の夢をかなえるものです。お客様の声には、私たちに対する大きな期待が詰まっています。お客さまの声に常に耳を傾け、お客さまに100%満足していただける住まいを、一緒にめざしていきましょう。

■(株)長谷工コーポレーション 代表取締役社長 岩尾 崇氏

 当社は今年で創業70周年を迎えました。これまで紆余曲折があり、特にバブル期に事業の多角化に挑戦し、その多くは失敗しましたが、12年前から再生に向けて再建計画に取り組んでまいりました。
 一昨年からは再生完了への最終段階と位置付けた「新中期経営計画」がスタートし、今年は最終年度になります。皆さんは新しい発展、飛躍をめざす年に入社されました。これからの新しい長谷工の時代、1ページを皆さん方で作っていって頂きたい。
 長谷工グループは「住まいのオンリーワングループ」をめざしています。土地情報の取得から企画・設計、施工、販売、管理までそれぞれが重要な役割を果たしています。そのビジネスモデルを良く理解し、会社の歴史や将来にも思いを馳せて仕事に励んでいただきたい。

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