IREM-JAPANは24日、同協会総会開催に先立ち、日本橋コレド内早稲田大学大学院ファイナンシャル科において、シンポジウムを開催した。
同シンポジウムにはアメリカ、スペイン、ブラジルといったIREM INTERNATIONAL、IREM JAPANメンバーのほか、早稲田大学大学院ファイナンシャル科教授である川口有一郎氏や国土交通省総合政策局不動産業課不動産投資市場整備室の担当者などが参加。
各国のプロパティマネジメントをとりまく環境や、制度・資格の違いなどについて、活発な協議が行なわれた。
その中で、川口有一郎氏は「各国とも大学のカリキュラムにプロパティマネジメントに関するコースが盛り込まれるなど、教育体制が整っている。しかし、現在、日本においてはプロパティマネジメントが完全に普及していないためか、教育制度も未整備に近い」と指摘。今後、同大学院でIREM-JAPANと提携するなど、教育の場創出について考えていく方針を明らかにした。
また、IREM INTERNATIONAL会長のBob Toothaker氏は、プロパティマネジャーの地位が年々向上している裏付けとして、アメリカ合衆国内では「なりたい職業160」の第25位にプロパティマネジャーがランキングされている(CNA REPORT)例を紹介。「世界各国の不動産市場には投資資金が流入しているほか、次々に新規物件が供給されており、プロパティマネジメントの重要性は高まっている」と、高度で洗練された教育および倫理の必要性を訴えた。