(株)矢野経済研究所は29日、「2007年度版 住宅リフォーム市場の展望と戦略」の調査結果を発表した。
2007年9月~11月の期間、リフォーム関連企業14社への直接面接取材および生活者に対するインターネットアンケートにより調査したもの。
これによると、2006年の住宅リフォーム市場規模は6.0兆円(前年比▲7.7%)と推計されたが、今後は「住宅のストックの伸び」や「団塊世代のリフォームニーズの増加」などが見込まれることから、同研究所では「これからがリフォーム市場の正念場になる」と予想。2010年には6.9兆円(06年度比15%増)、20年には7.9兆円(同31.7%増)になると推測している。
生活者の不安材料である「リフォームの価格」に関しては、05年に端を発した悪徳リフォーム業者等の問題もあって、リフォーム各社は価格の透明性を高め、明快なサービスを提供する手段として、坪数などで価格が決まる「定価制商品」を一斉に発売していることがわかった。
また、マンションストック数を築年別に見ると、ストック515万戸(推計)のうち、20年超が162万戸(31.4%)、15年超20年以内が72.8万戸(14.1%)と全体の5割近くを占めた。さらに築10年超15年以内のストックが2010年までにリフォーム適齢期の段階に加わると、マンションリフォーム市場は現在の水準と比較して1.3倍程度に拡大する、と分析している。
なお同調査結果は、「2007年版 住宅リフォーム市場の展望と戦略」(A4判465頁)として11万5,500円(税込)で販売している。