三井不動産グループは11日、マスコミ向け懇親会を開催。2008年度のグループ戦略などを発表した。
同会であいさつに立った三井不動産(株)・岩沙弘道社長は「長期経営計画の初年度となった07年度は、各部門とも大きな成果をあげることができた。東京ミッドタウンやTBSとの赤坂再開発など都市再生事業が順調に推移。商業施設についても、この消費不況のなかで前年を上回る売上をあげている。マンション販売も、顧客志向に徹した商品企画が支持されている。07年度決算は、史上最高益(営業利益1,750億円、経常利益1,520億円、当期純利益850億円)を間違いなく達成できる」などと語った。
一方、不動産市場を取り巻く経営環境については「1年間で、これほど変わるものかというくらい、先行きの不透明感が増している。ただ、海外の投資家は、依然として日本の不動産の安定性・収益性を高く評価しているし、オフィスの増床需要も強い。住宅市場も、コスト上昇力の強いなか販売価格の調整局面を迎えてはいるものの、優良な住宅に対する潜在需要は大きく、顧客のウォンツに的確に応えられれば、マーケットは活性化できるはず」とし、「変化のあるときこそ進化できるチャンス。常に進化を求め新たな価値創造をしていきたい」と結んだ。