

外断熱・二重通気を核とした「ソーラーサーキット工法」を開発、工務店を通じた普及を行なってきた(株)カネカ(大阪市北区、代表取締役:菅原公一氏)が、同事業を経営分離。新たに、住宅建材供給、不動産開発を手がけるすてきナイスグループ(株)と合弁会社(株)ソーラーサーキットの家(横浜市鶴見区、代表取締役:小林憲二氏)を設立した。16日、提携工務店に対し、同社の新戦略を発表する「ソーラーサーキット全国大会」が開催された。
カネカが1987年に開発した同工法は、外断熱による断熱性能と、二重通気システムによる調湿・調温機能により、1年を通じて快適に過ごせる室内環境を提供できることがウリ。全国の提携工務店を通じ、これまでに2万棟の施工実績がある。今回の合弁会社設立により、すてきナイスグループの持つ部材供給ネットワーク、注文住宅のプランニング、販促プロモーションといったノウハウを導入。全国の工務店へのサポートシステムを開発・導入することで、年間3,000棟の供給体制を確立する。
新会社では、概ね年2回程度のペースで、コンセプトモデルを発表。立ち上げ当初は、高額取得者向けの最高級モデルと、団塊ジュニア向けに「家族」と「四季」をテーマにした商品を提案する。また、CIの導入と連動したプロモーション活動としてTVCMを放映するほか、プレゼン支援システムの活用手法などを学ぶための研修を実施していく。
全国大会で挨拶した小林社長は「これまで20年、2万棟の実績による品質と、ユーザーから得た信頼は、他社のどんな住宅にも負けないと自負している。住宅業界は厳しい時代を迎えたが、新会社を通じて常に時代を先取りした商品を開発し、ユーザーと加盟店の夢を叶えることができる家づくりをしていきたい」などと語った。
また、来賓として挨拶した、すてきナイスグループ代表取締役・平田恒一郎氏は「ソーラーサーキットの家をつくることは、私の憧れだった。日本の家づくりを良くするために、ナイスグループが持っているノウハウはすべて出すつもり。現代は、アライアンスの時代。新会社、加盟店がお互いの強みを生かして、素敵な家をつくっていきましょう」などと語った。
また平田氏は、現在国土交通省が募集を行なっている「超長期住宅先導的モデル事業」に、ソーラーサーキットの家をベースにした住宅で応募する方針を明らかにした。