シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)は9日、2008年11月期のオフィスビル市況速報を発表した。
東京主要5区の空室率は2.9%(前月比0.2ポイント増)となった。なかでも、Sクラスビルは5.8%(同2.1ポイント増)と急上昇。賃料水準の高いビルのテナント誘致に時間を要する実態が表れてきた。
ただし、Aクラスビルは3.3%(同0.9ポイント増)、23区ビル全体では8.2%(同0.5ポイント増)と上昇率は鈍く、ビル市況全体が極端に悪化しているとは言い切れない。また、主要5区の平均募集賃料は坪当たり1万5,270円(同0.4%増)とほぼ横ばいだった。
大阪市の空室率は6.9%(同0.3ポイント増)。前月までに完成した大型ビルへの移転で空室が顕在化したことや、空室を抱えて竣工した中規模ビルが複数見られたため。平均募集賃料は、坪当たり9,060円(同増減なし)だった。
名古屋市の空室率は8.2%(同0.5ポイント増)。まとまった空室を抱えて竣工したビルが複数あったこと、既存ビルの空室在庫が増えたことが要因。平均募集賃料は坪当たり9,770円(同増減なし)だった。