(株)コスモスイニシアは28日、法務省・経済産業省認定の事業再生実務家協会(JATP)に申請していた「事業再生ADR手続利用」が受理されたことから、同手続きによる経営再建を進める。
同社は、2009年3月期業績が、事業再生損失等の計上で当期純損失約900億円となり、527億円の債務超過となる見通し。そのため、今後の事業再生に向けた強固な収益体質の確立と、財務体質の抜本的な改善を図るため、産業活力再生特別措置法所定の特定認証紛争解決手続(事業再生ADR手続)により事業再生を図り、10年3月期には債務超過を解消する。
同手続の開始により、全取引金融機関に対し借入金元本返済の一時停止を通知。今後は、JATPの調査・指導・助言を受けながら、上場維持を前提とした再生計画案を策定。7月24日開催予定の債権者会議で、全取引金融機関の合意による成立をめざす。