三井不動産(株)は30日、2009年3月期決算を発表した。
当期(08年4月1日~09年3月31日)の連結経営成績は、売上高1兆4,189億4,500万円(前年同期比4.3%増)、営業利益1,715億4,700万円(同▲4.3%)、経常利益1,460億9,000万円(同▲10.3%)、当期純利益835億7,200万円(同▲4.4%)。
「賃貸」セグメントでは、前期に竣工稼働した「グラントウキョウノースタワー」(東京都千代田区)などに加え、当期に新規開業した「三井アウトレットパーク 入間」(埼玉県入間市)などが収益寄与したことにより、売上高5,297億5,500万円(前年同期比607億5,500万円増)、営業利益995億2,900万円(同88億6,200万円増)を計上。
なお、同社の首都圏オフィスの空室率は2.5%と低水準を維持した。
「分譲」セグメントでは個人顧客向け住宅分譲が、都心物件の計上戸数の増加・戸当たり価格の上昇により増収となったものの、棚卸資産の評価減を行なったことなどにより、営業利益は減益となった。
一方、投資家向け分譲等の売上は前期比で減収となったが、オフィスビル売却などによるSPCからの配当収入が貢献した結果、営業利益は増益に。結果、「分譲」セグメント全体では売上高3,962億3,900万円(同139億7,200万円増)、営業利益486億1,100万円(同▲91億9,800万円)となった。
「仲介・販売受託・コンサル」セグメントでは、アセットマネジメント事業は安定的に進捗。しかし、法人向け仲介事業の取扱高が大幅に減少したことに加え、リハウス事業では取扱単価の下落により減収。これらの結果、売上高751億9,400万円(同▲90億7,400万円)、営業利益181億5,100万円(同▲84億4,300万円)を計上した。
同社経理部長の弘中 聡氏は次期の予想について「賃貸は、新規稼働する商業施設やサブリースを開始する物件等により増収する一方、『霞ヶ関ビルディング』などにおけるリニューアル工事、建替えに向けたテナント入替えの影響から増収減益となる見込み。住宅分譲事業は、計上戸数の増加や当期に評価損を行なったことにより増収増益となる一方、投資家向け分譲事業は減収減益を見込んでいる」と述べ、連結売上高1兆4,200万円、営業利益1,500億円、経常利益1,250億円、当期純利益670億円とした。