(株)ビルディング企画は8日、2009年6月度の「東京主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)のオフィスビル市況速報」を発表した。
同月の東京主要5区の大型ビル平均空室率は6.17%(対前月比0.27ポイントアップ)と6%台を突破、16ヵ月連続の上昇となった。
最も空室率が上昇したのは新宿区の9.52%(対前月比0.95ポイントアップ)。次いで港区が6.22%(同0.33ポイントアップ)、千代田区が5.35%(同0.18ポイントアップ)であった。
新宿区では、経費節減を目的とした移転やフロア返却など、縮小の動きが継続しており、高層ビルの空室が増加。大規模な成約もなかったことから、空室率が大きく上昇した。
平均募集賃料は、速報値で坪単価2万5,835円(同▲542円)と、下落傾向がさらに進み2万円台半ばに到達した。
新築物件においても、空室率が31.36%と増加し、平均募集賃料も2万9,308円(前月比▲3,064円)と大幅に下落。これは、大規模な成約が見られたものの、空室を多数残したまま竣工した物件が複数みられ、空室面積が成約面積を上回ったこと、空室を解消するため、大幅な条件見直しに踏み切った事例が散見されたことなどが影響したと考えられると分析している。