(独)建築研究所は18日、(社)木を活かす建築推進協議会との共同研究による伝統的木造軸組構法住宅の実大静加力実験を報道陣に公開した。
2008年末にE‐ディフェンスで実施した「実物大震動台実験」に供した建物と同仕様(土壁をなくした軸組のみ)の建物について、長辺方向2階床面加力により、長辺方向1階の耐力を検証する水平静加力実験を行ない、その強度特性を把握。最大加圧1/8.2ラジアン12.8トンまで行なった。
実験に用いた建物は、モジュール:909mm、各階床面積:59.49平方メートル、屋根材:瓦葺き。伝統的木造軸組構法住宅のため、建築金物は使用していない。
同独立行政法人では、2009~10年度の重点的研究課題の一つとして「伝統的木造建築物の構造設計法の開発」を実施しており、同実験はその一環。なお、同研究の成果は国土交通省の補助事業「伝統的木造軸組構法住宅の設計法作成及び性能検証事業」に引き継がれ、連携を図って、構造設計法の追加検討などを進めていく。