シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)は23日、スペシャルレポート「金融危機の影響はどの程度だったのか?-4大国際金融都市オフィス市場を比較する」を発表した。
同レポートは、金融危機による信用収縮およびそこから派生した世界経済の後退によって、世界の4大国際金融都市のオフィス市場がどのように影響を受けたか分析したもの。
国際金融都市のオフィスは、国際金融業がコアテナントであるため、金融市場の動向と高い正相関を示す傾向がある。
ニューヨークおよびロンドンは、国際金融危機の直接的な打撃を受けた金融機関とヘッジファンドの需要減退により、4都市のなかでもより早く厳しい状況になったと指摘。
また、香港および東京では、金融危機に起因した世界的不況が蔓延するのに伴い、製造・貿易業の企業業績の悪化で徐々に需要が減少した。
なお、東京は、ニューヨーク、ロンドン、香港よりも多様なグローバル企業が集積していることから金融業の割合が低く、直接的な金融危機の影響は限定的であったとしている。