(株)東京カンテイはこのほど、2010年1月度の「中古マンション価格天気図」を発表した。全国のファミリータイプ中古マンション流通事例価格を月ごとに集計し、価格変動を「天気マーク」で表示したもの。
同月は、全国47都道府県のうち、価格の下落傾向を示す「雨」「小雨」の合計は28と前月と同数となったが、価格の上昇傾向を示す「晴れ」「薄日」の合計は10と、2ヵ月連続で増加している。
北関東での価格上昇傾向は一段落し、反転下落。また、北海道や東北地方、四国地方は依然弱含み推移となっている。
都市圏を中心に「薄日」が増加し、広島県、福島県、沖縄県は1月においても比較的堅調な推移が続いているなど、天気模様には好転傾向も見られる。
同社では「立地条件の良い『売れ筋』の流通が値ごろ感によって活性化し始めていることが主な要因だが、一部地域では築浅物件が住宅ローン返済難で市場に登場する例も出始めており、これが市場価格を押し上げて『地価上昇や景況感の回復を伴わない価格上昇』が発生した」と分析している。
首都圏は、千葉県が12月から1.1%下落して、1,797万円となったが、埼玉県が3.5%上昇の1,807万円、東京都が2.6%上昇の3,879万円、神奈川県が2.7%上昇の2,509万円となった。埼玉県は13ヵ月ぶりに1,800万円台へ、東京都と神奈川県は1月も09年中盤からの緩やかな上昇傾向が継続している。結果、埼玉県は「雨」から「小雨」へ、東京都と神奈川県は「曇り」から「薄日」へと改善した。
近畿圏は、滋賀県が12月から2.3%上昇して1,527万円、京都府が3.2%上昇して2,009万円、大阪府が0.9%上昇して1,893万円、兵庫県が4.4%上昇して、1,820万円となったが、奈良県が0.4%下落して1,116万円、和歌山県が4.4%下落して926万円となった。結果、滋賀県は「雲」から「薄日」へ、京都府は「雨」から「小雨」へ、兵庫県は「小雨」から「曇」へと改善し、大阪府、奈良県、和歌山県は前月の天気を維持している。
調査の詳細は、同社ホームページを参照のこと。