(財)日本賃貸住宅管理協会レディース委員会(委員長:北澤艶子氏)は17日、東京グリーンパレス(東京都千代田区)で第1回定例会を開催。協会会員の女性経営者や従業者を中心に、約120名が参加した。
冒頭あいさつした北澤委員長は、「50年前、私がこの業界に入ったときの賃貸住宅は、プライバシーはなかったが、豊かなコミュニティがあった。今日のテーマの一つでもあるシェアハウスのように、賃貸住宅におけるコミュニティが再び注目されている。日本の賃貸住宅は、すでに十分なハードを持っている。今後は、ソフト、つまり住まい手の『ハート』を大事にしていく時代だろう。会員の皆さんで、前向きにポジティブに取り組んでいきましょう」などと語った。
定例会ではまず、弁護士の松田英一郎氏が、現在国会審議中の賃貸住宅居住安定法(賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法律)案と、国土交通省が検討する賃貸住宅管理業者の登録制度について解説。同氏は、ドアロックや家財の持ち出し、また深夜早朝の督促など、不当な取立てとみなされる行為をした事業者やそれを指示したとみなされるオーナーが、法律上は刑事罰に問われる可能性を示唆。「マンション管理適正化法や貸金業法での実態をみると、実際に刑事罰を受けるケースはごくわずかと思われる。しかし、悪質な賃借人に上げ足を取られないよう、従業員やオーナーに法律の趣旨を徹底すべき」などと語った。
続いて、チューリップ不動産(株)代表取締役・水谷紀枝氏が「イキイキと仕事する女性達のシェアハウス運営の魅力」をテーマに講演。同氏は、同社が手がける女性専用シェアハウスの魅力づくりと、そのシェアハウス運営を支える女性スタッフたちのモチベーションの引き出し方などを語った。