公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA、旧名称:(社)建築・設備維持保全推進協会)は19日、ロイヤルパークホテル(東京都中央区)にて、2010年度通常総会および第19回BELCA賞表彰式を開催した。
同賞は、わが国初の既存建築物の総合的表彰制度で、適切な維持保全や改修を実施した既存建築物のうち、特に優れた建築物を表彰しているもの。良好な建築ストックの形成に寄与することを目的に設けられ、ロングライフとベストリフォームの2部門からなる。
総会では、10年度の事業計画として、(1)長寿命化促進特別調査、(2)エンジニアリング・レポート作成者連絡会議の充実、(3)「公益社団法人ロングライフビル推進協会」改称周知の記念事業、を重点課題に決定した。
続く第19回BELCA賞表彰式では、10物件を表彰。ロングライフ部門では、中長期修繕計画にもとづく適切な維持管理と省エネ対策等、幅広い観点からロングライフ建築の手本として評価された「NTT横須賀研究開発センタ」(神奈川県横須賀市、1972年竣工、77年増築)など4物件を選定。また、ベストリフォーム部門では、木造の芝居小屋を復活させ、まち全体の活気を復活させるまでに至った「出石 永楽館」(兵庫県豊岡市、1901年竣工、2008年改修)など6物件が選定された。
表彰式の冒頭で、同協会会長の髙木丈太郎氏は「本日表彰する10件を合わせると、BELCA賞の表彰件数は合計で186件となる。おかげさまでBELCA賞の知名度も高まり、優良な建築ストックのイメージも明確になってきた。本日表彰される物件が、わが国の優良な建築ストックの良き手本となるものと確信している」などと述べた。
なお、次回の募集は5月20日より7月2日まで行なう予定。