(財)日本不動産研究所(JREI)はこのほど、「第22回 不動産投資家調査」の結果を発表した。
アセット・マネジャー、アレンジャー、開発業者(ディベロッパー)、格付機関、生命保険などを対象に4月1日からアンケートを実施。124社から回答を得た。
投資対象不動産の利回りは、前回(09年10月1日)調査時はほとんどの用途・地域において上昇幅が縮小していたが、今回も投資意欲の回復基調が継続し、ほとんどの用途・地域で横ばいとなった。また、東京都丸の内、大手町地区におけるAクラスビルの期待利回りは前々回(09年4月1日)、前回と同様の4.5となった。政令指定都市のAクラスビルについては、名古屋では上昇が継続したものの、他の都市においてはほぼ横ばいとなった。
不動産への新規投資意欲は前々回の45%を底に前回60%まで回復していたが、今回さらに73%となり回復傾向が鮮明に。一方、新規投資を控える投資家は、前回の31%から今回の22%に減少した。
オフィス賃料水準の予測は、東京都内では前回よりも下落予測が減少し、5年後までには各地区とも現状の水準に戻る予測となった。また、政令指令都市の各地区では前回と同程度の下落予測となっている。