不動産ニュース / 開発・分譲

2010/6/9

2×4工法の木造大空間「柏の葉アーバンデザインセンター」オープン/三井不動産ほか

建築中の「柏の葉アーバンデザインセンター」外観
建築中の「柏の葉アーバンデザインセンター」外観
枠組材を接合金物「コネック」でジョイントする「コネックトラス」構造を採用。これにより、高い耐震性を有する20m超の大空間が可能になるという
枠組材を接合金物「コネック」でジョイントする「コネックトラス」構造を採用。これにより、高い耐震性を有する20m超の大空間が可能になるという

 三井不動産(株)、三井ホーム(株)、柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)は、つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」東口に、新生「柏の葉アーバンデザインセンター」(千葉県柏市)を9月にオープンする。

 UDCKは、柏市・柏の葉地域を中心に、まちづくりを市民、行政、NPO、企業、大学が協働するための場として、2006年11月に開設されたもの。「環境・健康・創造・交流」を軸に「国際学術研究都市づくり」を進めるため、「柏・流山地域における大学と地域の連携によるまちづくりプロジェクト」のアクションプログラムの一つに位置づけられている。
 もともと3年という期限付きの施設だったが、既存のUDCKがある街区が開発の対象となったため、三井ホームが三井不動産とともに、新施設の建築に参画することとなった。
 ちなみに、09年は同施設にて、会議や大学の講義、イベントなどが約500回開催された。
 
 新センターは、枠組材を接合金物「コネック」でつなぐ「コネックトラス」構造で強化したツーバイフォー工法を採用。耐震性能を高めることで、壁面間隔15m、耐力壁線区画約225平方メートルの大空間を実現する。また、炭素固定素材である木材を使用しており、鉄筋コンクリートと比較すると、建築時のCO2排出量が1平方メートル当たり0.49t少なく、施設全体で合計約145tのCO2排出量を削減するという。
 同規模の木造建築物で、ツーバイフォー工法・耐火建築物として施工したのは初の試み。

 施工後は、同施設を社会実験の場と位置づけ、木材が持つ環境貢献性、都市景観に寄与する木のぬくもりやデザイン性、柔軟な床構造による安全性等について、専門家や利用者とともに評価を行なうなど、大空間建築物における木材利用の有用性を検証していく。
 また、同日行なわれた見学会で、三井ホーム(株)常務取締役の河合 誠氏は「今回の建築をモデルケースに、木造耐火建築分野において『大規模・大空間の木造施設づくり』に取り組んでいきたい。鉄骨造建築と比べ、5%くらいのコストダウンを実現できれば」とあいさつした。

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