SBIモーゲージ(株)は28日、エンタープライズ・クラウドコンピューティング会社の(株)セールスフォース・ドットコム(東京都港区、代表取締役社長:宇陀栄次氏)の「Force.com」クラウドプラットフォームを導入。日本で初めて、政策金融機関である住宅金融支援機構のオンラインシステムとAPI(プログラムを開発する際の手間を省くことができる、Webサイトなどの開発を効率的に行なうための技術)連携したクラウドシステムを構築したと発表。
SBIモーゲージは、ビジネスの拡大に伴い、住宅ローンの業務オペレーションに関わるプロセスのシステム化が課題となっていた。今後も計画している店舗数の拡大や事業拡張などに対応するため、全世界7万7,300以上の企業・組織で採用され(2010年4月30日現在)、柔軟性やコスト面でも実績のあるセールスフォース・ドットコムの「Force.com」を選択したもの。
「Force.com」の導入により、申込みから融資実行に至る住宅ローンの業務オペレーションに関わるすべてのプロセスをクラウド化。特にWeb APIを用いて住宅金融支援機構のオンラインシステムと連携することで、審査に関わるプロセスを自動化した。このオンラインシステムとのAPI連携は初のケース。SBIモーゲージは、代理店管理業務もクラウド化、各店舗のID管理、代理店が制作するチラシ広告などの媒体チェックも「Force.com」上に構築したアプリケーションで行なう。
新システムは、2010年6月から稼働を開始、これまで平均で1~2カ月を要していた申込みから融資実行までのプロセスを最短1週間で完了できるようになった。今後は、保険商品や資産運用商品の顧客管理業務でもセールスフォース・ドットコムのクラウド・サービスを利用するなど、社内のあらゆる業務のクラウド化を推進していく予定。