積水ハウス(株)や(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモなどが参画し、ホームICT(Information and Communication Technology)および電気自動車(EV)を支えるサービス基盤で利用する通信規格の国際標準化をめざす「スマートネットワークプロジェクト」は、同プロジェクトで検討する通信規格を用いた実証実験を、2010年11月~11年3月にかけ、横浜みなとみらい21地区で行なう。
同プロジェクトは、低炭素社会の実現に寄与する通信規格の策定と検証が目的。屋内の通信規格の標準化をめざす「住宅/EVネットワーク」グループとまちなかでの電気自動車の活用を支える通信規格の標準化を目指す「EVサポートネットワーク」グループの2グループからなる。
このうち、積水ハウスが参画する「住宅/EVネットワーク」グループでは、環境にやさしい住宅と電気自動車(EV)の普及促進のため、新しい通信技術の基盤づくりおよび標準化に向けた検証を行なう。
高耐久・高断熱な基本構造と省エネ・創エネ技術を採用した積水ハウスの環境配慮型住宅「グリーンファースト」に、住宅のさまざまな情報を管理する「家歴システム」を導入。住宅の長寿命化を実現し、居住者に快適性と省エネルギーを両立させた暮らしを提供するシステムを検証する。
実験では、室内外に配備した各種センサーからの環境モニタリング情報にもとづき設備機器の制御を行ない、自然エネルギーを最大限活用することで、無駄な消費エネルギーを削減。また、ホームICTとクラウドサービスとの通信規格の検証を家歴システムを通して検証。これにより、住宅の長寿命化を図り、CO2排出量を100%削減するなど、快適で心地よい生活空間における、新しい通信規格のあり方を生活者視点で検証する。
なお、これらの実証実験は、11月7日~14日に横浜市で開催されるAPEC (アジア太平洋経済協力会議)参加者および報道関係者向けに公開。APEC終了後、順次機能を拡充しながら、一般公開を行なう予定。