(株)一五不動産情報サービスは22日、「物流施設の賃貸マーケットに関する調査(2010年10月)」結果を発表した。
延床面積または敷地面積が5,000平方メートル以上の賃貸物流施設を対象に、東京圏166棟と大阪圏40棟のテナント入居状況について建物外部からの閲覧によって調査したもの。四半期ごとに実施している。
今期の東京圏の空室率は9.0%で、前期(10年7月)の9.5%から0.5ポイント低下、5期連続で改善した。新規供給は3棟あり、すべて満室稼働。一方、既存物件で空室消化や閉鎖など、テナントの出入りが見られたものの、全体としての市況は回復が続いている。東京圏の募集賃料水準は3,990円/坪。前期から10円のマイナスとなり、4期連続でほぼ横ばいとなった。
大阪圏の空室率は6.7%で、前期の7.0%から0.3ポイント低下、3期連続の改善となった。新規物件の満室稼働により需給改善につながったが、賃貸市況に明るい材料は少なく、当面は新たな動きに乏しい市況が続くと分析している。大阪圏の募集賃料水準は3,330円/坪、前期から160円マイナスの大幅下落となった。荷動きが停滞していることなどから、厳しい市況が続くと予測している。