


東京建物(株)と東京建物不動産販売(株)は1日、ホテルグランドパレス(東京都千代田区)で記者懇親会を開催した。
冒頭の挨拶で、東京建物代表取締役社長の畑中 誠氏は、不動産市況について触れ「地価下落地点が減少するなど、転換期が見えてきているが、資産デフレが続いており、その解消が経済成長をもたらすかどうかのキーポイントとなる」などと述べた。
同社ビル事業については「空室率が改善し、2009年に竣工した九州、名古屋、仙台の物件も順調にテナントが埋まり、地方も良くなっている」と話し、住宅部門も「分譲マンション『ブリリア武蔵小杉』などが、首都圏や関西圏で3年ぶりに即日完売するなど、顧客の需要の強さを感じている」と好調な業績を報告した。
続いて挨拶した、東京建物不動産販売代表取締役社長の坪井和重氏は不動産流通市況について、「法人・リテールともに前年に比べ大きく環境が好転してきている」と分析しながらも、「夏以降、中古マンションの成約が若干減少している。賃貸市場では賃料水準の下落幅が減少しているものの、まだ弱含みで推移。本格的な市況回復までには時間を要する」と慎重な見方を示した。
同社事業については、「前期に子会社化した東京建物アメニティサポートの業績への寄与や大型物件の契約成立などがあった主力の法人仲介が好調で、業績のV字回復達成を見込んでいる」と述べた。個人仲介については、既存顧客への積極的な働きかけなど、手数料および成約増をめざす施策を継続するほか、東京建物アメニティサポートとの連携強化を図っていく方針を語った。
乾杯の音頭は、東京建物取締役会長の南 敬介氏がとり、盛会となった。