シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)はこのほど、同社関連会社のシービー・リチャードエリス総合研究所(株)と同社顧問で早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授の川口有一郎氏との共同研究の成果概要を発表した。
研究のテーマは「デフレーションと不動産投資」。1990年代以降長期にわたりデフレーションを経験した日本経済における不動産投資市場の特性を分析し、今後のグローバル不動産投資の意思決定におけるポイントを中長期的な視点から示唆するもの。
具体的には、不動産デフレーションが投資マインドに与えた影響として、90年以前のインフレーション期には名目NOIが上昇したため、不動産投資家は「貨幣錯覚」に陥り、実質NOIがほとんど変化していないにも関わらず、名目NOIの成長を見て不動産のファンダメンダルズが高成長したと判断し投資を加速した、東京の2004~07年のオフィスビル価格の上昇はバブルの再来と指摘されたが、この時間の価値変化はファンダメンダルズの変化よりも緩やかであることから、バブルではなく、デフレーションから脱却してインフレーションになったと解釈できる、などと分析した。
詳細は同社ホームページを参照のこと。