(社)日本不動産鑑定協会の新年賀詞交歓会が18日、八芳園(東京都港区)で開催された。
冒頭、同協会会長・神戸冨吉氏は「不動産業界は、グローバル化、社会インフラの整備、豊かなストック型社会の構築、大都市再生など、環境の変化も大きく、新たなユーザーニーズへの対応が急務となっている。そのような情勢に対応するため、当会では昨年、『不動産鑑定業将来ビジョン研究会』を立ち上げ、目下、同ビジョンを策定中である。
不動産市場の健全化には透明性、透明性には公平・公正が必要で、それには不動産鑑定評価は不可欠となる。昨年は『かんぽの宿』に関して不動産鑑定評価が適正ではないという報道もあり、現在鋭意調査中だ。このようなことも踏まえ、不動産鑑定評価制度に依存しない、一人ひとりが汗を流しながら、国益を支え、社会的責任の役割を果たす、真の繁栄につなげていきたい」と挨拶。
続いて、国土交通副大臣の三井辨雄(わきお)氏が「世界不況の影響で不動産業界も厳しい状況が続いていたが、昨年は首都圏のマンション販売が上向きになるなど明るい兆しもみえてきた。
人口減少、少子高齢化などの社会構造の変化に加え、厳しい雇用情勢も続いている今こそ、官民一体となって産業・経済そして国の成長を推進していきたい。各成長戦略では、不動産の価値、有効活用が期待される分野として位置づけられており、不動産鑑定業将来ビジョンの策定には協力を惜しまないとともに、貢献を期待したい」と述べた。
そのほか、衆議院議員・辻 恵(めぐむ)氏(民主党)、衆議院議員・山本幸三氏(自民党)、衆議院議員・中西健治氏(みんなの党)らの祝辞があり、(社)全国宅地建物取引業協会連合会会長・伊藤 博氏の乾杯後、盛会となった。