大阪ガス(株)と積水ハウス(株)は、2月より電気と熱を効率的にマネジメントすることで、居住者の快適な暮らしと省エネを両立することができる「スマートエネルギーハウス」の実現をめざし、3年間の居住実験を開始した。2014年3月まで共同実験を実施し、2015年には実用レベルまで管理・制御技術の完了の開発を完了させ、早期の市場導入をめざす。
「スマートエネルギーハウス」とは、電気と熱を賢く(スマートに)「創る・貯める・使う」ことにより、快適で環境にやさしい暮らしを実現する住宅のこと。天然ガスを利用して発電し、同時に発生する熱も有効利用できる家庭用コージェネレーションシステムと太陽電池を組み合わせた「W発電」に、さらに蓄電池を組み合わせるほか、情報技術を駆使する。
居住実験では、(1)3電池システム(燃料電池、太陽電池、蓄電池)の最適制御技術の省エネルギー効果検証、(2)電気自動車との組合せ効果検討と検証、(3)家庭でのエネルギー使用量などを計測・表示するHEMSによる省エネ行動促進効果の検証、(4)電気シャッターやカーテン、通風ファンなどの利便性と省エネ性の両立を実現する設備の効果検証、などを行なう。
実験住宅は、奈良県北葛城郡王寺町に位置する地上2階建ての軽量鉄骨造の戸建住宅。延床面積138.8平方メートルで間取りは4LDK。居住家族は3人で、居住者のHEMSの利用実態や利用後の意識、ライフスタイルの変化についても分析する。