サンフロンティア不動産(株)は18日、2011年3月期決算説明会を開催した。
当期(10年4月1日~11年3月31日)の連結売上高は42億8,900万円(前期比▲70.4%)、営業利益は6億6,200万円(前期:営業損失34億4,800万円)、経常利益は5億4,100万円(同:経常損失37億7,600万円)、当期純利益は3億6,300万円(同:当期純損失37億1,200万円)。リプランニング事業の売上減により減収となったが、3期ぶりに通期損益が黒字転換した。
不動産再生事業は、リプランニング事業で短期プロジェクト型の物件10件を購入、6棟を売却したが、仕入物件の規模が期初の想定を下回る水準で推移した。賃貸ビル業は、前期に大型物件を売却したことでたな卸資産からの賃料収入が減少したものの、固定資産からの賃料収入は95.4%と高稼働率を維持。AM・不動産証券化事業では、前期に匿名組合投資損失を原価計上した開発型SPCによる事業用ビル新築案件につき、物件の売却が完了したことに伴い、分配益1億5,400万円を計上した。
その結果、事業全体の売上高は25億2,800万円(前期比▲80.2%)、セグメント利益は7億9,700万円(前期:セグメント損失34億4,400万円)となった。
仲介事業では、アジアを中心とした海外投資家との取引機会の拡充等に取り組んだほか、賃貸仲介事業の営業人員を増強するなど営業力強化に注力。売上高9億6,400万円(前期比4.7%増)、セグメント利益8億4,800万円(同4.6%増)を計上した。
プロパティマネジメント事業では、地域密着の地道なリーシング活動により、稼働率が94.0%と堅調に推移。その結果、売上高は4億円(同7.4%増)、セグメント利益は2億9,600万円(同8.0%増)となった。
説明会で、同社代表取締役の堀口智顕氏は「次期は、個人富裕層向けに手頃な価格帯の安心できる投資商品を提供するとともに、親密取引先との共同出資によるリプランニング事業に注力したい。4月から東京都の一部建物で耐震診断が義務化されたこと、東日本大震災の影響により耐震性に対するリスク意識が向上したことから、新たに震災に関するコンサルティング業務を開始する」と述べた。
なお次期については、売上高45億円、営業利益2億8,000万円、経常利益2億円、当期純利益1億5,000万円を見込んでいる。