みずほ信託銀行は、「不動産マーケットレポート2011年5月号」を発行、JREIT所有の賃貸マンション稼働状況について考察した。
JREITが全国に保有する賃貸マンションは2010年12月末現在で983件・総戸数6万4,700戸。
稼働率について、全国ベースでは10年下期(7~12月)は94.1%と、前年同期比で2.5ポイント上昇した。都市別では東京23区が93.7%(前年同期比2.3%ポイント)、大阪市が96.1%(同4.6ポイント上昇)、名古屋市が93.8%(同2.3ポイント上昇)など、ほぼ一斉に上昇したことが明らかに。
その理由として「景気が徐々に持ち直したこと、平均賃料収入単価(賃料収入ベースの賃貸床単価)の下落が続く東京23区、大阪市などで賃料調整が進み、入居需要が急速に回復したこと」などを指摘している。
JREIT保有物件が多い東京23区の住戸タイプ別平均稼働率については、どの住戸タイプも09年12月期を底としてV字型での上昇が見られた。特にワンルームは、10年12月期に95.3%まで上昇、過去のピークである08年3月期の95.6%に肉薄している。
また、平均賃料収入単価については、各タイプとも需給が改善、稼働率が相当回復していることから、直近では下落幅が縮小傾向にあることが明らかとなった。