IREM JAPANは20日、2010年度通常総会および11年次大会記念セミナーを福岡市内のホテルで開催し、会員や地元九州の不動産事業者ら二百十数人が参加した。
総会では、10年度事業報告および11年度事業計画、理事、監事および新役員選任案などを審議、可決した。11年度会長には、副会長の大﨑邦子氏(ハンエー地建(株)代表取締役)が就任した。
今年度事業計画は重点事項に、会員の拡充、既存会員へのサービス強化などを挙げ、セミナー開催や広報・広告活動を通じて同会の活動やCPM(米国不動産経営管理士)の役割を広範に伝えていくとともに会員拡大に注力していく。また、既存会員に対しては、同会のホームページを充実させるなどして、同会本部と支部間の連携を強化、情報交換や会員相互の交流を深めていく。
総会に続いて行なわれた年次大会で大﨑会長は、「IREM JAPANは倫理的でスキルのあるCPMの育成が目的。CPMの資格取得者は200人を超えました。その存在を多くの人々に知ってほしい」などと呼びかけた。
また、大﨑会長は挨拶のなかで、東日本大震災で被災し、今回出席できなかった同会東北支部理事・松本充代氏のメッセージを紹介。自ら津波に見舞われながらも管理物件のテナントの救援にあたったことや、会員からの支援に対する感謝の意を示したうえで、「今回の震災で得た結論は、そこに住むの人々の生活を守り、テナントとのコミュニケーションを絶やさず、ともに歩むことだと思った。PMのPはプロパティだけでなく、パーソンのPなのかもしれません」とメッセージは締めくくられた。
講演した米国会長のロナルド・ゴス氏は、CPMの役割などを解説したうえで、「不況や市場が混乱しているときこそ、資産を守るCPMが求められる。良い管理こそが不動産の基礎。東日本大震災が今後不動産業界にどのような影響を与えるのかわからないが、世界中の仲間がサポートしていく」などと述べた。
そのほか、同セミナーでは、同会会員でCPMの藤崎雅義氏(オーナーズエージェント(株)代表取締役社長)の講演や懇親パーティーなどが行なわれ、会員間で親睦を深めた。